札幌科学技術専門学校 フィールド実習


 海の魅力とはなんでしょうか?

 それは、一言では、言い表せられません。

 でも、その一言で言い表せられない事が、
 海の魅力なのかもしれません。

 その、海の魅力に惹かれた学生たち。
 札幌科学技術専門学校 海洋生物学科1年のフィールド実習を、
 7月7日(金)に実施いたしました。

水面下の世界

陸上とは全く違う世界です。

波にたゆたう海藻。


 ここ、札幌科学技術専門学校 海洋生物学科は、
 海洋生物、水産系の学科として、道内唯一です。
 旧学科名は水産増殖学科。

 私や、技術部の氏家課長、そして佐藤夏海の母校でもあります。
 ちなみに、私は四期生です。
 
 卒業後は、海洋生物のエキスパートとして活躍する訳なのですが、
 在学中は、海にふれる機会が少ないのが現実です。

 そこで、スノーケリングを利用した、海でのフィールド実習を、
 毎年、この時期に実施しています。

スノーケリングも道具が大切です。

OGの佐藤夏海インストラクター。

 
 そこで、今回の目的は、
  ・海に入り、水を直接感じながら、潮間帯を観察することで、
   水に親しみ、観察眼を養う。
 
 目標は、
  ・スノーケリングの道具を正しく使って、泳げるようになること
  ・潮間帯をスノーケリングで観察し、スレートに生物をスケッチすること

 そして、今回の実習を通じて、一番覚えてもらいたい事。
 それは、水辺の事故を予防することです。

生態系のゲーム中。

観察中。

 
 最初は、OGの佐藤夏海インストラクターによる道具の説明。
 その次は3班に分かれ(参加学生25名)スノーケリングのレッスン。
 泳げるようになってから、フロートを藻場にみたて、
 捕食側、捕食される側に別れての、水面生態系ゲーム。

 その後、潮間帯のガラモ場(ホンダワラ科の海藻を種とした藻場)
 を観察し、浮きながらスケッチを行いました。

 短時間ですが、結構濃厚な1日です。

ガラモ場。

何が隠れているでしょうか?

クロヘリアメフラシがいました。

イトマキヒトデは人気です。

コケギンポが隠れていました。

アメフラシに初めて触る学生も。

翌週、教室で振り返り。


 どのような生物がいるのかをイメージであらかじめスケッチし、
 それから実際の藻場を観察し、イメージとどの部分が違うのか?
 そういうかたちで、興味と観察眼を高める方法を実施いたしました。

 そして、翌週の7月14日(金)
 授業にて、スレートに書き留めたデータを清書します。

 まだスケッチとしては完璧ではありませんが、
 興味を持つ事がとても重要なのです。

 清書中、覗き見てみると、
 やはり、はっきりしていてわかりやすい
 イトマキヒトデが、人気だったようです。
 
いざ描こうとしても、難しいものですね。

楽しそうです。

マナマコも人気でした。

なかなか上手です。

イトマキヒトデが一番人気。

なかなか上手に掛けていますね。


 潮間帯は、とても多様な生態系。
 様々な生物たちが、藻場を隠れ家にしたり、
 産卵床にしたり、餌にしたり。

 藻場は、とても大切な環境資源であるということが、
 ゲームと観察によって理解していただけたと思います。

 さて、次はスクーバの合宿です。
 水面から見下ろす世界と、
 水中から見上げた世界。

 それは全く異なる世界。

 本当に、海の魅力は絶える事がありませんね。

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