2017年2月4日土曜日

潜水士の安全衛生教育


 潜水士の講習を行って、20年が経過しました。
 もちろん、最初の頃は、過去問題を使っての簡単な講習会でした。
 
 その環境は、ここ10年くらいで大きく変わり、
 日本水中科学協会(JAUS)の代表理事でもあり、潜水業界のレジェンド
 須賀次郎先生と、潜水士試験問題集を一緒に書かせていただいたことで、
 様々な方面より、業務依頼が増えてまいりました。

 今の時代において、潜水士試験対策講座は、
 インターネットなどで無料で学習することもできるようになりました。
 潜水士は、労働安全衛生法に基づく資格ですが、
 その概要を広める上で、とてもよろしいことと感じています。

 ですが、インターネットの世界では、誰でも色々書くことができるので、
 「信頼性」に欠けてしまうこともあると思います。
 
 ひきかえ、本としての発行は、様々な関係者も存在し、
 読者様より、ご購入としての対価を頂くことになりますので、
 「覚悟」と「責任」が伴うものなのです。

 弊社は、そのインターネットなどでの通信教育と全く違うことがあります。
 ナツメ社「一発合格!よくわかる潜水士試験完全攻略テキスト&問題集」
 を使用し、受講生に合わせた「対面講習」を行うことができることと、
 「技能トレーニング」も実施することができることの2点です。

 潜水士試験は筆記試験のみ。
 多様な潜水方法について、技能試験を入れることは難しい問題です。
 また、労働安全衛生法では、業務について安全衛生教育の規定があります。


 
 安全衛生教育には、
 ・雇い入れ時の教育
 ・作業内容変更時の教育
 ・特別の教育(送気員、再圧員)
 ・職長等の教育
 ・安全衛生水準向上のための教育
 ・能力向上教育
 が規定されています。

 このことから、潜水の実技講習については、雇い入れ時に施されます。
 そのほか、従業員の人数や業種によって、安全・衛生管理者や
 安全衛生推進者などを選任し、労働災害防止に努めるよう、
 様々な安全衛生教育を実施するよう規定されています。

 しかしながら、
 事業場で、潜水に関わる教育を施すことができる従業員が不在であったり、
 潜水のリスクを、周囲が完全に理解していなかったりすることも少なく
 ありません。

 そこで、弊社では、様々な企業などへ潜水業務の外部専門機関として
 一般的なスクーバダイビング認定講習や、安全衛生教育を実施しております。



 初心者へ向けては、NAUIスクーバダイバーコースのカリキュラム、
 教材が使いやすく、わかりやすいため、潜水士試験準備対策講座と
 併せて実施し、その後、定期的に潜水士の安全衛生教育講習を担当させ
 ていただいております。

 安全衛生教育の規定自体は、特別教育が必要な送気員、安全衛生推進者
 などに向けて、定期的な講習についても規定されていますが、潜水士
 には定期の規定はありません。
 したがって、潜水教育を定期的に行う概念がない事業場もあります。



 労働安全衛生法は、労働災害を防止したり、職場環境の改善を、
 自主的に事業者が取り組むための法律でもあります。

 潜水という異常気圧下かつ水中という特殊環境での業務は常にハイリスク
 であるため、規定云々ではなく、事業場にて考えられる危険要因について
 話し合い、危害予防計画を立て、短いスパンで定期にトレーニングするこ
 とを要するのです。

 私共、沿海調査エンジニアリング、POSEIDONは、
 事業者様、労働者の皆様と、ヒアリング、ディスカッションを行い、
 潜水士の専門機関として、必要な潜水安全衛生教育を実施いたします。



 今回、1月30日〜2月2日の4日間は、
 潜水士の安全衛生教育の定期実施として、
 北見管内さけます増殖事業協会の潜水士4名を対象に実施いたしました。

 担当させていただきました当初は、
 技能的にも、知識的にも、万全な状態ではありませんでしたが、
 5年目ということで、かなりの改善が見られました。


 河川での作業ということで、
 水深こそは浅いものの、視界不良と流れのある環境であり、
 捕獲のための施設や網による拘束などが発生しやすい状況です。

 泳ぐことはほとんど無いとのことですが、
 潜水の基本は泳力であり、様々な水中活動は、その応用であるので、
 今回も、基礎的な泳力トレーニングを行い、
 そのほか、段階的に器材の脱着を繰り返し、
 最終的には、実際の現場に近い形での
 「網による水中拘束からの脱出」を実施。








 学科として、空気消費量から見た安全潜水について、
 また、作業現場でのヒヤリハット
 これらをディスカッションいたしました。

 次回からの提案として、AEDの用意、救急法のトレーニング、
 そしてダイバーレスキューについて。

 
 と、いうことで、4日間という長い日数でしたが、
 潜水という特別な業務でから、これくらいは必要ですね。

 今後も、継続的に実施を計画いただければ幸いです。

 ご覧いただいている皆様も、
 もし、ご興味がありましたら、
 お気軽にご相談くださいませ。
 

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