2016年1月26日火曜日

MADE IN JAPAN!DIVEWAYS アイアイマスクのご紹介

Logoseaseとアイアイマスク

 みなさま、
 この写真のマスクは、
 純国産メーカーDIVEWAYS「アイアイマスク」と言います。

 アイアイといえば、おさるさんですね?
 そうです。しっぽが長いアイアイです☆

 でも、このアイアイは、
 私(アイ)にぴったり合い(アイ)ます。
 と言うことのようです! なんとw

 数年前から、その存在は知っておりましたが、
 先入観から、使ったことはありませんでした。

 最近、購入し、使ってみると、
 なんとも、ストレスフリーな感じで、
 とても良かったです♪(気分で変えるように2個購入w)

 で、写真は、お気に入りアイテム
 CASIO Logosease(水中トランシーバー)と
 ドッキングさせちゃいました☆

 今回のブログは、
 アイアイマスクのメリットとデメリットを
 正直にお書きいたします☆

装着w

 こんなマスクです。
 まずは、アイアイマスクの特徴から。
 
ノギスで顔を計ります。

 特徴その1
 こめかみの長さと、目から鼻下までを、計測し、
 適合サイズを選びます☆

 
適応サイズで選びます。


 現在、サイズは上の表でグレーで塗られている部分から選びます。
 私は、なんと、顔がおっきくて、XL-W(ワイド)です 笑
 
立体的です。

 特徴その2
 シリコン部分の成形が良いです☆
 顔に当たる部分は、折り返し部分が無いシングルリップ。
 顔を包み込むような優しい感じでフィットします。
 
 また、折り返しが無いので、塩や砂の詰まりや、
 カビなどを予防することが可能です。
 そして、顔に跡が残りづらいのも、特徴です。

 特徴その3
 ほうれい線、鼻の下の溝(人中と言います)、こめかみ部分の
 フィッティングがとても良い、立体的な作りです。

ストラップ高は3段階。

 特徴その4
 ストラップの取り付け位置を3段階で変えられます。
 最適なマスク位置にすると、ストラップが耳にかかる。。
 そういう方は、これで改善されると思います。

 角度より、取り付け位置が大切です。

 特徴その5
 ストラップの調整が、カチカチとさせるタイプでは無く、
 かなりの微調整が出来るタイプです。

微調整できます。締めすぎなくてもOK

 特徴その6
 レンズは、フレームで押さえるのではなく、
 箍(たが)で押さえるタイプです。
 
 基本的に、マスクの構造は、
 レンズを1平面に保持することと
 レンズとマスクゴム体のシールを、1つのフレームで行っています。

 そのため、シールが不十分で、水漏れを起こしたり、
 レンズとゴム体の間に、微小な砂が詰まったりします。

 アイアイマスクは、箍でレンズとゴム体のシール機能を行い、
 フレームで、レンズの1平面の保持と尾錠(バックル)をとり付ける、
 それぞれ独立した機能にし、今までの問題を軽減、PAT.を取得しています。

近視レンズもお請けできます。

 もちろん、全ての方に最高ということではありません。
 私のお気に入りである、アイアイマスクのちょっと残念なところは、

 ・煌びやかな他マスクと比較すると、若干貧相に見える。
 ・GULLのマンティスを開発された武田社長の会社なので、
  マンティスと勘違いされる。
 ・カラーが4色と、やや少なめ。
 ・説明して、試着してもらう前は「う〜ん」と、言われがち。

 です。

 それでも、機能美と言いますか、
 試着してもらえると、
 ほとんどの方が、ご納得。

 私が使ってみて、いいね!と感じたところは、
 
 ・冷たい水中で、長時間(その時は水温7℃、75分)潜り、
  シリコンの端で、顔に当たるところが痛くならなかった。
 ・ほうれい線からの浸水が無い。
 ・つけている感が少ない。
 ・柔らかく大きいシリコンスカートで顔が冷水でも保護される。
 ・視界が広い。
 ・ドライフードでも、バックルが開くので、マスクをつけやすい。
 ・まとめると、水中でのマスクストレスがかなり少ない!

 私の場合、
 いいと思った製品は、結構ブログで紹介します。
 正直NGと思ったものは、批判することはありません。
 ですが、ブログでは書か無いと思います。

 それだけ、このアイアイマスクは、
 マスクのストレスにお悩みの方へ、
 お勧めできる製品なのです☆

 お値段は 16200円(税込 1/26現在)

 是非、マスクご検討の一つに、
 加えていただければ、嬉しいです。


かっこいいですよね。

 次に私が欲しいのは、上の「フルフェイスマスク」
 イギリスBBCテレビでも使用されているDIVEWAYSのフルフェイス。
 これだと、Logoseaseも活舌良く話せます。

 作業ダイバーにオススメですよね☆

 私たちは、単なる販売人ではありませんので、
 極力、使ってみて、その運用方法を提案し、
 トレーニングと保守も併せてご提供したいわけなのです。

 考えると、ワクワクしますよね☆

今年は純国産にこだわってみませんか?

 2016年
 各ダイビングメーカーより、
 新商品の情報が続々来ています。

 講習があり、行けませんが、
 27日から、東京で業者商談会の
 ダイブビズショウが開催されます。

 ワクワクする製品が、ほんと
 目白押しです!

 器材があり、
 器材を知り、
 器材を使い、
 それで、ダイビングを安全に楽しむことができます。

 快適で、
 かっこいい自分の車で
 ドライブへ出かけるようにです☆
 
 みなさまもぜひ、
 ダイビングギアで、
 ワクワクしていただければ幸いです! 

2016年1月25日月曜日

ダイビング器材と、ダイビング事業部のお仕事




 上の写真は、弊社、我が部署の、お薦めして行きたい、理想の装備です。

 お写真の掲載や、利用は、ZERO社に許可を頂いており、
 様々なパンフレットなどにも使用します。

 こんにちは。株式会社沿海調査エンジニアリング
 ダイビング事業部 部長 工藤和由です。

 このお写真を見て、
 ZEROさん、よくぞやってくれました☆
 と、思いました。

 会社の理想、方向性と、販売して行きたい製品群、
 そして、そのトレーニングと、保守これらが、
 マッチすることは、なかなか無いものです。

 まさに、ぴったりのお写真です。 
 あえていえば、コンピューターは、
 日本メーカーのソーラーのタイプが良いです☆

 日本の法令「高気圧作業安全衛生規則」に合わせ、
 国産のダイブコンピューターも、いいと思うんです。
 自分に、考えがあるからですけれども。

国産のコンピューター(ソーラー電池) 

このコンピューターと連動する水中トランシーバー

 今回は、私の部署の事について、
 少しだけ書かせていただこうと思います。


 さて、弊社
 株式会社 沿海調査エンジニアリング
 は、潜水について、様々な業務を取り扱っております。

 会社の創設者は、橋 金作 (NAUI 3523) で、現 相談役です。
 二代社長は、土田 浩人 (NAUI 6764) で、現 会長です。
 現在の社長は、大塚 英治 (NAUI 14284) で、私と同期入社です。

 弊社は、取り巻く環境の変化に合わせ、
 現在に至るまで、様々に適応してまいりました。

 部署は、総務、事業推進本部、海洋技術部、ダイビング事業部。
 一番古い部署は、我がダイビング事業部です。
 一般的には、ポセイドンという名称で知られます。

 海洋技術部の業務は、
 生物調査、生物分析、海洋構造物現況調査、海底地形測量、
 海事工事、水中映像など。
 潜水調査から分析、報告書作成まで、一括で行えます。

 ダイビング事業部の業務は、
 潜水講習、潜水器材やアウトドアグッズの販売、環境教育、
 器材保守点検、潜水器材のレンタル、高圧ガス製造、
 高圧ガス容器耐圧試験など。

 ダイビング事業部では、実店舗を構えており、その店舗名が
 北海道潜水センター「ポセイドン」です。
 そうなんです。ポセイドンは店舗名なのです。

 ダイビング事業部は、守備範囲が広く、
 まとめると、
 
 販売事業(一般向け営業、官公庁及び法人営業)
 講習事業(一般向け講習、官公庁及び法人講習、学校講習)
 ツアー事業(一般向け)
 地域振興(地域の支援潜水、観光などの活性化、環境教育)
 メインテナンス事業(一般向け、官公庁及び法人向け、保守整備、レンタル)
 高圧ガス事業(高圧空気、EAN28~EAN75、陸上用29.4MPa、自社耐圧試験)
 
 を担当しています。

 これらの事業は、専門性が高く、
 店舗の4名では、とてもまわりません。
 なので、事業推進本部も入り、会社戦略的に行っています。

 なかなか、ご紹介する機会がありませんので、
 ちょっと、書いてみました。

安全教育講習会の一コマ

 講習などの指導、最新器材の普及、安全潜水の普及啓発活動とは、
 一般的なスクーバダイビングの他に、
 高気圧作業安全衛生規則など、潜水士に関わる業務でもあります。

 高気圧作業安全衛生規則に、事業者の責務として、
 労働者の危険又は高気圧障害その他の健康障害を防止するため、作業方法の確立、作業環境の整備その他必要な措置を講ずるよう努めなければならない。
 と、あります。

 そのための、一つの方法として、
 エンリッチドエア ナイトロックス(EANx)の使用があります。
 そこで、弊社はEANx製造を行っており、方法は分圧混合になります。

弊社高圧ガス製造所

 純酸素をタンクに入れ、キレイな 空気で昇圧させます。
 従って、75%と、高酸素濃度のEANxも作ることができます。
 要するに、作業ダイバー向け、DECOタンクとなるわけです。

 また、デマンド送気式潜水の器材も取り扱っております。
 その中で、空気圧縮機からの送気ではなく、
 EANxを充てんしたスクーバボンベからの送気も提案することができます。

 使用される皆様のヒアリング、
 潜水方式と潜水資器材の提案、
 その使用トレーニング、器材の保守

 これらをパッケージで販売することが、理想です。
 
 このことは、一般のお客様に対しても同じですね。
 黙っていてもお店に陳列しておけば売れた時代は過去のものです。
 潜水器材のご紹介と提案、その使用トレーニング、器材の保守。

 より良いサジェッション(提案)のために、
 自分で使ってみたり、潜ってみたり、
 考えながら、幅広くリサーチしています。

マスクのサイズを選べるDIVEWAYS アイアイマスク

 ※次回のブログでは、アイアイマスクをご紹介いたします。


 弊社が産まれたキッカケは、
 J.F.ケネディの、これからのフロンティアは、宇宙開発と海洋開発
 という言葉に、橋 金作が感銘を受けたからでした。

 今もまた、
 これからは、宇宙開発と海洋開発
 と、言われているようです。

 そう思うと、自分が、こういう業務に就くことが出来たこと、
 今更ながら、光栄に思いますし、
 辛いことも多いですが、楽しい毎日を過ごしております。

 弊社の業務は「夢と感動」が、いっぱいです。

器材ワークショップの一コマ

 皆さまも、ぜひ、
 さまざまな、ダイビング器材にふれ、
 ダイビングメーカーの熱い思いを感じ、

 これからの、ダイビングライフを、
 より一層豊かなものにしていただければ幸いです 。

 私たちに、ぜひ、お手伝いさせてください。

2016年1月19日火曜日

コールドウォーターダイビング(第4回目)


 コールドウォーターダイビングについて、
 今回は4回目です。
 一応、シリーズとしては完結しようと思います。

 上の写真は、雪の中のエントリー。
 見ているだけで寒くなるっ
 と、言われてしまいます。

 でも、雪の中を漕いで歩くのは、
 スキーやスノーボードだって、同じです。

 冷たい海に入るのは、
 冬サーフィン、冬SUPだって同じです。

 冬ダイビングを行っても何の不思議もありません。

 快適性は違えども、
 夏だって、潜っていれば体は冷えます。

 しかしながら、
 人間は、何かを判断するために、一般的な認識、予備知識など、
 「先入観」というフィルターを通します。

 そうなると、四季がはっきりしている日本だからこそ、
 冬の海は冷たく、荒れている。
 そう評価、判断するものですね。

 これは正しいものでもあり、
 冬の海で、荒れている時に、無用心にふざけていると
 落水、低体温症、溺れ、遭難、etc

 だから、不用意に近づかなかったりします。

 ただ、言えることは、
 準備を行い、慎重に行動すれば、
 知らなかった発見などが、あったりもするのです。

 なので、冬ダイビングは「探検」なのです。

 陰を知らなければ、陽も知ることはできません。
 夏のダイビングを知るために、
 冬のダイビングも知ってほしいですね。

 また、冬のダイビングを知るために、
 夏のダイビングも知ってほしいです。

 と、いうか、
 春夏秋冬、準備をしてダイビングを行い、
 水中の成り立ち、つながりを見ていただきたいです☆

 
 さて、前置きが長くなりましたが、
 今回はコールドウォーターダイビングの
 注意事項とまとめです。


  ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◇コールドウォーターダイビングって??(第1回)
◇水で楽しみ、水に悩む。。。(第1回)
◇空気、水、流体って、、、(第2回)
◇コールドウォーターってなに?(第2回)
◇レギュレーターの凍結??(第3回)
◇コールドウォーターで必要な道具の知識(第4回)
◇ハイポサーミア??(第4回)
◇まとめ(第4回)
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 


◆コールドウォーターで必要な道具の知識


アイスダイビング風景

 前回までで、基礎的なお話でしたが、水の性質(第1回投稿)
 空気の性質(第2回投稿)、レギュレーターの凍結原理(第3回投稿)で、
 お話してきました。

 基礎的といっても、とても複雑で奥深く、
 説明出来る部分だけ、書きました。
 それでも解りづらい内容です。

 上手に説明出来るように、今後も勉強しますので、ご勘弁を。

 さて、それらを基に、寒いところでの器材取り扱いなど、
 書いてみたいと思います☆


・レギュレーターの取り扱い(復習あり)


レギュレーターは雪の上に置かない
 
 前回までで、レギュレーターの凍結原理について書いてきましたが、
 正直、その時の状況次第だということは、付け加えておきます。

 ・雪の上に器材を置いてはいけない理由
  前回、説明すると書いておきながら、答えを書いていませんでした。
  これは、単純に、水分がセカンドステージ内に入り込むからです。

  その水分は、パージを押したり、呼吸したりすると、
  デマンドレバー固定部分の凍結を引き起こし、フリーフローします。

 ・繰り返し潜水の場合は?
  確実に、この場合は、セカンドステージ内が濡れた状態です。
  
 ・と、言うことは?結局どうするの?
  前回同様、セカンドステージの凍結は、濡れていると起こります。
  呼吸をしていれば、必ず呼気の湿気で濡れます。

  よく、呼吸は水に浸かってから行うべきだと言われます。
  これは、外気温よりも温度が高い水中の方がまだ「まし」だからです。

  また、繰り返し潜水にて、セカンドケース内が濡れてしまった場合も、
  同様のことが言えます。水温のほうが、流れる空気より温度が高いのです。
  
  ですから、寒冷地仕様は、(ヒートエクスチェンジャー)
  が装着され、効果的な熱交換を行うわけなのです。

  また、ホースも、金属ほど熱伝導率は高くありませんが、熱は伝わります。
  その証拠として、写真では、ホースも凍結を起こしています。


ホースも表面が凍結し、硬化する。

  そこで、ロングホースのほうが凍結しづらいという話があります。
  私も、寒冷地レギュはロングホースにしています。
  ホースが長い分、熱交換を行う面積が大きくなるということでしょう。


ヒートエクスチェンジャーホースとロングホース


  と、いうことで、結局は、

  1、寒冷地仕様のレギュレーターを使用する
  2、極力、エントリー後、顔を水につけ、呼吸を開始する
    万がいちフリーフローした場合は、タンクバルブを閉じ、
    「お湯」にレギュレーターを浸ける。
  3、ゆっくりと冷水に顔をつけ、慣らす。
  4、呼吸が安定してきたら、潜降を開始する。
  5、水中では、吐くほうをゆっくり長くする。
    ※ふぅ〜っより、はぁ〜 のほうが、良いです。
  6、吸う時も、ゆっくり行う。
  7、水中でフリーフローを起こした場合は、速やかにエギジット。
    そして、バルブを閉じ「お湯」に浸ける。
  8、繰り返し潜水の場合、休憩中は「お湯」にレギュレーターを
    入れておくか、セットする前に「お湯」に浸ける。
  
 ・心構えとして
  カメラを使っているかたは、やはり高額な機器であるとともに、
  想い出や、作品を大切にしたい。なので、機器も大切に扱っています。

  レギュレーターも、その撮影活動を行う上で、かなり重要な機器です。
  ですから、カメラ同様に取り扱って欲しいのです。

  ・前日までに、暖かいところでチェックを行う。
  ・濡れている場合は乾燥させる。
  ・きちんと習って出来る方は、セカンドフェイスを開けて乾燥
  ・上記で更に出来る方は、ホースも外して乾燥
   ※危ないからさせないではなく、出来る範囲なら講習を受けていただき
    分解してみる。と、言うことのほうが大切だと思っています。
  ・乾燥させた器材を暖かいところで落ち着いて組み立て
  ・急激な温度変化を起こさせないように、タオルに包む
  ・さらに、徐々に部屋→廊下→玄関と温度に慣らす。
  ・ダイビング終了後は、以上の逆を行い、そしてまた上から実施


開け閉めは習ってください


 ・最近の寒冷地仕様
  過去から、様々な寒冷地仕様レギュレーターが販売されてきました。
  スプリングチャンバー(環境圧チャンバー)にシリコンオイルを入れたり
  空気の圧力で環境圧と同様の効果を出したものもあります。

  セカンドは、呼気の熱を利用して、凍結部位を凍りづらくしたり、
  部品をテフロン加工したりと、これも様々です。

  ただ、過去のものは、寒冷地と通常のタイプがはっきりしており、
  特にオイル封入タイプは暑いところで漏れてしまったり、
  価格的にも高価だったりし、需要は寒いところで潜るかたオンリー。

  現在は、南国でも寒冷地でも、全く問題なく使用できる、
  ドライシールチャンバーになっていたり、
  寒冷地最高グレードこそ、レギュレーター最高グレードとなりました。 

  深く冷たい水中で、安定的に、必要な流量の呼吸ガスが供給される。
  これがレギュレーター品質の信頼となっているわけです。

  もちろん、使うかたのニーズに合わせてのことですから、
  旅行に特化したものや、素材にこだわった器材もあります。
  僕たちは、亜寒帯湿潤気候の北海道ダイバーですから、

  やっぱり、最高グレードは、寒冷地仕様レギュレーターなんですよ♪
  
寒冷地仕様レギュレーター

   


・BCだって気をつけよう

 気をつけるのは、レギュレーターだけではありません!
 BCの取り扱いも注意しましょう。

 簡単に言うと「レギュレーターと同様に扱う」ことです。

 BC内部には、意外と水が入り込んでいます。
 濡れた状態で、現地到着。

 寒空の下、放置しておいたら、
 「あれ?空気入らない。。。」
 と、言うことも。

 そうです。インフレーター内部の細い空気の通り道。
 簡単に凍結します。

 さらに、場合によっては、

  寒さで硬化している樹脂の耐久性 < 水が凍結して体積が増える

 と言うことで、破損することも考えられなくないです。

 その時に破損していなくても、なんらかのクラック(割れ)が生じ、
 いつの日にか、気づいたら割れていた。。。と言うことも。

 ※某インフレーターのプラグ部分、実際に割れました。

 また、宿泊でのツアーでは要注意!
 ブラダー(袋部分)に水が入ります。これは通常のことです。
 でも、そのまま放置し、車の中に積みっぱなしだと、、

 翌日、全くBCが使えず、結局札幌へ戻るまで氷は融けませんでした。
 なので、こちらも、部屋に持ち込んで、水を抜いてください。


凍結した私のBC


  
・ドライスーツ&インフレーターと、中圧ホース


羅臼でのひとコマ

 まずは、インフレーターの取り扱いはBCと同じです。
 ドライも、寒冷地宿泊ツアーの場合、お部屋に持ち込んでください。
 
 それと、中圧ホースは、雪の上に置いてはいけません。
 この理由は、プラグ部分に雪が入り込み
 インフレーターと接続できなくなるからです。

 お湯につけると治りますが、時間のロスです。

 ドライの凍結は、水中では起こりません。
 陸上では、すごいことになります。

 海水のほうが、まだ凍結しづらいのですが、
 湖の場合は大変ですw
 私たちが良く行く「然別湖」は、マイナス15〜マイナス20度のことも。
 
 凍りやすい淡水ですから、エギジット後、すぐにパリパリです。
 脱ぐ時は、ファスナーにお湯をかけるなどして、落ち着いて脱いでください。



・カメラの取り扱い

 カメラの使用温度については、様々ですから、ここでは置いておきましょう。
 で、コールドウォーターでの注意事項ですが、
 レギュレーターの時にもちらっと書きましたが、

 「急激な温度変化」

 は、絶対に避けましょう。

 急激な温度変化は、カメラ内部、レンズ内部で「結露」を起こします。
 その結果、誤動作や故障ということが発生します。

 なので、使用後に部屋へ持ち込む時、タオルで包んで、
 極力外気との接触を和らげる。

 そして、まずは玄関に置く。

 その後、部屋に入れるなど、段階的に行うと良いです。



・フィンの選び方


スーパートライスター

 フィンは、できるだけゴムフィンのほうが良いと思っています。
 
 最近は、温度変化でも問題ないように、
 サーモプラスティックを使っている製品もありますが、
 やはり、冷たいとプラスティックや樹脂は、硬くなります。

 レギュレーターの凍結を考えると、
 遠出はできないのが、コールドウォーターです。

 湖の場合は、巻き上げず、小回りがきくような泳ぎ方なので、
 ややマイナス、または中性浮力の、ブレードが短めな
 ゴムフィンが良いと思っています。

 中性浮力のフィン、と、言うのも、
 姿勢制御は基本的にトリムで行い、
 フィンキックは、フロッグキックだからです。

 昔はプラスティックも冬に使っていましたが、

 やはり、夏との使用感の違いは感じていました。。

 以下は、主観的なものですが(自分の足がでかいので、、、)

 アクアラング ロケット2またはAPEKS RK3が良いです。
 これは、どちらも同じもので、中性浮力の柔らかいラバーフィンです。
 2016年、ホワイトも出ましたね。 良い感じです。

 それと、ダイブウエイズ スーパートライスターが良いです。
 これは、古くからあるフィンですが、使用している方がたも
 かなりの高評価をしています。

 私としましても、実際使ってみて判断しています。
 ただし、サイズも脚力も皆様と違いますから、
 参考にしてもらえれば良いという感じです。



・フードとグローブ


特別仕様のフード

 グローブも、フードも、基本的なことがあります。
 それは、圧迫感がないことが大切ということです。

 フィッティングがぴったり。
 これは、正直よろしくありません。

 ピッタリしているということは、生地がある程度伸びています。
 戻ろうと力が働きますから、数分後にはキツく、またかじかみます。

 少しゆとりがあるほうが良いです。
 ※がばがばはNGですよっ!

 私は、5mmは使用しません。
 フードは3.5mmです。そのかわり、
 顔の露出を小さくしたものを使用しています。

 グローブは4mmのミトンです。
 5本指で4mm〜5mmは、指の股が痛いです。
 個人差はあるでしょうが、ミトンのほうが断然使いやすいです。

 これらは、マイナス1.5度の羅臼の海でも使っています。
 個人差がありますから、参考まで☆



・オクトパスと予備空気源

 これは、以前書いたブログを参考にしてもらえればOKです。

  オクトパスは右側から?左側から?
 
 オクトパスは、右だしが基本です。
 ただ、オクトパスは予備空気源ではありません。
 空気の予備が必要であれば、ポニーボトルの準備も考えるべきです。
 


 
・ワセリンやホットジェル

 器材とは別に、あったほうが良いものを書いておきます。

 ・ワセリン
  冬のダイビングは、顔がカッサカサになります。
  痛いくらいになりますので、あらかじめ、ワセリンを塗り、
  肌の保護をしておくほうが、良いと思います。

 ・ホットジェル
  これは、インナーを着る前に、体幹に塗ります。
  血行促進になりますし、確かに暖かいです。
  末端に塗るのではなく、基本は「体幹」に塗るんですよ☆

 ・貼るカイロ
  これは、私は使用していません。
  昔のカイロは、水がつくと危ないと言われていましたし、
  密閉状態だと暖かいのか眉唾ものです。
  ですが、使用している方は多いです。
  全然違うよっ!と言われます。 へぇ〜。そうなんだ。。。



・命のお湯

 これは、必ず!
 お湯を準備しましょう!(主催者側の話ですけどね)



◆ハイポサーミア??


真冬の積丹(水中)

真冬の積丹(水面)

 さて、コールドウォーターダイビングでは、器材の凍結のほか、
 低体温症(ハイポサーミア)についても考えなければなりません。

 これは、通常のスクーバ講習でも出てきます。
 詳しくは、今一度、テキストを読んでみてください。

 ですが、コールドウォーターでは、かなり冷えます。
 なので、防止対策をまとめます。

 ・食事をきちんと摂る(潜水2時間前までには食べましょう)
 ・水分も、もちろん摂りましょう
 ・起きたらお湯をゆっくり飲むと内臓の動きが良くなりますよ
 ・潜水前日は良く寝ましょう
 ・インナースーツは、水温や気候に適したものを着ましょう
 ・綿など、汗と結露を吸水する素材はインナーとしてNGです
 ・専用のインナースーツが良いです
 ・インナーのフワフワ感が減ったら、買い替えです
 ・重ね着しすぎないこと
 ・ポイントは、暑からず寒からず、汗をかかない程度です
 ・靴下は高品質のものを
 ・水中で寒くなりすぎたら、無理せずエギジット
 ・濡れたままでいないこと


防水透湿寒冷地ソックス(在庫あります)


 ドライ内部は結露します。
 それを利用し、発熱素材ヒート2000を使用しているものもあります。

 一般的に、結露でインナーは濡れます。またスーツ裏面も濡れます。
 予想以上に濡れますから、専用インナーが必要なのです。

 間違っても「それ水没だよ!お店に文句言いな!」
 と言って、使用者を動揺させないでください。
 結露ですから。。。

 冷たい空気を吸い、体は冷えます。
 また産熱するために、呼吸は増えます。
 乾燥した空気は、体内の水分を奪います。

 コールドウォーターダイビングは、
 窒素を取り込みやすい体になってしまいます。

 また、空気の消費も早いので、決して無理はできません。

 総合的に考えると、
 コールドウォーターでは、
 今まで説明してきた内容から、行動範囲を考えなければならないのです。



◆まとめ


然別湖の水中から

 最近では、汗を発散する透湿素材のシェルドライも販売されています。
 ですが、その耐久性は未知です。
 使ってみましたが、陸上で長時間着ていると、確かに発散されています。

 素材も含め、技術は発展しています。

 更に発展し、将来的には、
 流体が流れるホース自体が安全な範囲で発熱するとか、
 全く今までと違った構造のものが出来るとか、

 面白いですよね☆

 ダイビングは「冒険」でした。
 そして、水中環境のことがわかってきても「探険」です。

 みなさんには「探険」ではなく、
 「探検」を、私たちは提供しなければなりません。

 
 コールドウォーターダイビング
 ブログに書いたことが全てではありませんし、
 環境によっては、違った方法があるとも思います。

 その中で、一つの方法論だと考えていただき、
 ご参考になさっていただければ幸いです。

2016年1月17日日曜日

コールドウォーターダイビング(第3回目)


 ダイビングは、水中を探検することで、
 時に、新たな発見をし、
 わたくしたちの生活を豊かにしてきました。

 それは、科学の世界で活かされることもあれば、
 メンタルやフィジカルの向上、
 アカデミックな知識の向上と、自己啓発・啓蒙につながります。

 また、公的な組織による様々な活動にも
 ダイビングは利用され、
 
 潜水技術無くして、生活は成り立ちません。

 それだけすごい「潜水」を、みなさんも行っているんですよ☆

 その潜水で、欠かすことのできないもの。
 その一つが、圧力調整機。
 (レギュレーター)です!

 今回のお話は、コールドウォーターダイビングの第3回目。
 レギュレーターのお話です。

 上の写真は、わたくしが愛用している寒冷地仕様レギュ
 「アクアラング社 レジェンドグラシア」です。
 
 雰囲気が出るように、イメージ写真を撮りましたが、
 コールドウォーターダイビングの時に、
 「こんな風に、雪の上においてはいけません!」

 その理由も含めて、書いて行こうと思いますw



 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
◇コールドウォーターダイビングって??(第1回)
◇水で楽しみ、水に悩む。。。(第1回)
◇空気、水、流体って、、、(第2回)
◇コールドウォーターってなに?(第2回)
◇レギュレーターの凍結??(第3回)
◇コールドウォーターで必要な道具の知識(第4回)
◇ハイポサーミア??(第4回)
◇まとめ(第4回)
 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー 








◆レギュレーターの凍結??
 

 レギュレーターの凍結の前に、
 その構造を知っておいたほうが良いですね。

 水中は呼吸ができないです。
 そこで、呼吸に使う空気を水中へ送る、
 また、水中へ持っていく。

 ということを、古い過去から考えられてきたわけです。

 空気を送る方法は、送気式潜水方式と言いますが、
 そのお話はまた今度です。

 今回は、空気を持っていく方式
 (自給気式潜水方式)のお話ですから。

 空気を水中へ持ち込む入れ物として、
 スクーバタンクがあります。
 その中に、大気の約200倍に圧縮した空気をいれます。

 10リットルタンクであれば200倍ですから、
 2000リットル分、呼吸に使えるわけです。

 でも、口にくわえて、
 一呼吸ごとに、タンクのバルブを閉めたり開けたり
 めんどくさいですし、ストレスですよね?

 そこで、快適に呼吸ができるように、
 圧力を調整する(レギュレーター)ができました 。

 タンクの空気圧は大気の200倍の200気圧
 ※細かく言うと、200kg/㎠=196bar=19.6MPa
 と、圧力が高いので、2段階で圧力を減らします(減圧と言います)

 最初に圧力を減らすところが(ファーストステージ)
 さらに圧力を減らすところが(セカンドステージ)でしたよね?

 気体は、高い圧力から低い圧力へ流れる力を持っています。
 お天気も、高気圧は低気圧へ向けて空気は流れていきます。
 その圧力差が高いほど勢いが強く、低いほど勢いが弱いです。

 圧力差がなくなれば、気体は流れません。
 潜水で言う「エア切れ」という事態は、これなのです。

 この、圧力の高低差を(圧力勾配)といいます。
 坂道に例えるとわかりやすいです。
 急な坂と、緩やかな坂、平地それぞれで玉を置くと??

 そうです。イメージされた通りです。


・ファーストステージ
ファーストステージの高圧チャンバー

 最初に、タンクの高圧(ハイプレッシャー/HP)を、
 中圧(ミディアムプレッシャー/MP)まで、
 減圧する部分です。

 どのくらい減圧するかというと、
 メーカーや、機種にもよりますが、
 最近のものは、陸上で概ね8.5bar〜10bar(ゲージ圧)まで減圧します。
 
 種類は、バランスダイアフラムスタンダードピストンバランスピストン
 と、潜水用としては3種類あります。

 詳しくは、器材スペシャルティコース
 または、レギュレーターワークショップなどを開催していますので、
 そちらのほうで。(今度ブログで書くかもしれません)

 さきほど、8.5〜10barまで減圧と言いましたが、
 それだけでは上手く機能しません。

 ファーストステージの中圧を8.5barのままで潜水すると、
 85mの水圧(8.5bar(ゲージ圧))で圧力勾配は無くなり、
 空気を吸うことができなくなります。

 もちろん、その水深に至る前々から、圧力勾配は小さくなり、
 呼吸に抵抗感を感じてしまいます。

 潜降してゆくごとに、環境圧(エンヴァイロンメント プレッシャー/EP)
 高くなりますので、それに合わせて、ファーストステージでも、
 圧力を調整する必要があります。

 どの機種も、中圧の設定をバネの力で制御しています。
 そのバネの入っている部屋を(スプリングチャンバー)
 または(環境圧チャンバー)と言います。

 このスプリングチャンバーには、EPポートという穴があり、周りの水が入り、

  バネ圧+環境圧

 で、ファーストステージの中圧を調整しているのです。

 スプリングチャンバーは、空気の流れを制御する部屋と隔てられています。
 その部屋は高圧弁が入っている高圧チャンバーと、中圧チャンバーです。

 ピストンタイプとダイアフラムタイプは、構造に違いがあるにせよ、
 どちらも高圧弁が開いた状態です。その状態は、

  バネ圧+環境圧 > 高圧弁を閉じる力

 になっています。

 タンクのバルブを開けて、空気を流してゆくと、
 開いている高圧弁、中圧チャンバーを通過し、
 行き止まりである、セカンドステージまで達し、
 タンク内の圧力と同じになろうとして、
 徐々に中圧チャンバーの圧力が上がっていきます。

 そして、中圧チャンバーの圧力が8.5〜10barまで高まると、
 スプリングチャンバーのバネ圧が負けて、縮みます。
 その結果、高圧弁が連動して閉じる構造になっています。

  バネ圧+環境圧 = 高圧弁を閉じる力

 呼吸を行うと、中圧チャンバーの圧力が下がり、
 スプリングチャンバーのバネが伸びて元に戻り
 高圧弁が開きます。

 これが毎回の呼吸で、
 ファーストステージ内で行われているんです。

 そして、これらのことは、
 前回の投稿でもお話ししました、
 「断熱膨張」
 と、いう形になっているわけです!

 従って「どえらく低い温度に冷やされるんです!」

 現実的には、断熱状態ではありません。
 
 熱も、高い温度から、低い温度へ移動します。
 冷やされたファーストステージよりも、周囲の水温の方がまだ暖かく、
 海水の温度まで温められます。これを(熱交換)と言います。

 でも、やはり限界というものがあります。

 周囲の水温がそもそも低く、
 かつ、ファーストステージ内部がキンキンに冷やされると、
 ファーストステージも凍結に至るのです。


寒冷地仕様。スプリングチャンバーの凍結は然程でもない。

 ちょっと複雑ですし、現物を見ないことには
 なんとも言えないかもしれませんね。
 なので、レギュレーターワークショップに来てくださいね。


・セカンドステージ
寒冷地仕様セカンドステージ

 ファーストステージで減圧された空気(中圧)は、
 中圧ホースに満たされ、セカンドステージのホース側内部にある、
 閉じた状態の低圧弁で止まっています。

 低圧弁は、低圧シート(またはディスクと言います)が、
 オリフィスという開口部に密着した状態で閉じています。

 セカンドステージは、ケース内と水中の間を、
 柔らかい膜(ダイアフラム)で隔てています。
 
 低圧弁は(デマンドレバー)とつながっていて、
 マウスピースから息を吸い込むと、
 セカンドステージのケース内圧力が減ります(陰圧と言います)

 そして、ダイアフラムが吸い寄せられ、デマンドレバーを倒します。
 その結果、連動している低圧弁が開き、空気が圧力差で吹き出ます。
 そして呼吸ができるという仕組みです。

 この時、ファーストステージになんらかの故障があった時、
 ほとんどの場合、高圧弁が閉じず、中圧が高まっていきます。

 空気の流れの下流側に低圧弁が開く構造ですが、
 弁を抑えているものは、やはり(バネ)です。
 
 そのセカンドステージのバネが、中圧に負けてしまうと、
 低圧弁を抑えていられなくなり、空気が漏れ出てしまいます。

 この、空気の流れの下流側に弁が開く構造を(ダウンストリーム)
 と言います。押し扉ということですね。

 また、空気が漏れ出てしまうことを(フリーフロー)と言います。

 さて、このセカンドステージ、
 空気をより機械的ストレスがなく、
 心地よく呼吸をするために、いろいろ考えられています。

 低圧弁を抑えているバネ。
 これを柔らかくすれば、呼吸はより楽になります。
 ただし、中圧を抑えきれなくなります。

 そこで、バランスタイプというセカンドステージもあります。
 簡単にいうと、バネ+中圧の吹き返しで弁を閉じるというものです。

 その詳細も、レギュレーターワークショップにて。
 ここまでも長い文ですが、さらに長くなるので。

 そのほかに、もっと説明しておかなければならないことがあります。

 それは、陸上でパージを押してしまった時や、
 水面でパージ側から水に落としてしまった時、
 すごい勢いで空気が吹き出た経験があるのではないでしょうか?

 それは(ヴェンチュリー効果)と言います。

 ヴェンチュリー効果というのは、
 流体の流れを絞る(細くする)と、
 その部分が周りの流れより圧力が下がり、
 周りの流れより流速が速くなるというものです。

 呼吸に対し、より空気の流れを口のなかへ向ける目的で、
 このヴェンチュリー効果を利用しています。

 代表的なものは、セカンドについているレバーで、
 +、ーと書かれていたり、max、minと書いてあります。
 +またはmaxにすると、内蔵されている 板が動き、
 空気の流れを口側へ向けるようになっています。

 これは、レーシングカーでいう、
 ウイング、またはディフューザーにあたります。

 ここでヴェンチュリー効果が生まれ、流速が速くなります。

 流速が速くなると圧力が低くなるため、
 口側へ向けて(ダウンフォース)が発生し、
 ダイアフラムが引き寄せられることになります。

 セカンドステージをくわえている時は、
 デマンドレバーを倒す力を、このダウンフォースで
 楽にすることが可能なのです。

 ですが、くわえていない時は、勢いよく吹いてしまいます。

 このヴェンチュリー効果を生かした方法は、
 とても考えられた機構で、素晴らしいです。

 ですが、寒冷地では、この強制的な空気の流れは、
 あまり好ましくない場合もあったりします。


・レギュレーターの凍結は、鶏が先か!?卵が先か!?
大量に流れている部分が凍る

 テキストによくあるのは、
 ファストステージの凍結から説明し、
 セカンドステージの凍結で〆る。

 そんな順序立てた書き方が多いのですが、

 実際は、どっちが先なのかは、
 その時次第! なのです!

 寒冷地初心者、または油断してしまった方は、
 「セカンドステージから凍結」するかもしれません。

 慣れているダイバーが、長時間の潜水で
 「ファーストステージから凍結」するかもしれません。

 大切なのは、いずれにしても、
 凍結原理を理解して、
 その予防と対策を行っておくことなのです!!


・セカンドステージの凍結とは?
凍結でデマンドレバーが戻らない

 まず、よく凍ってしまうのは、

 ・外気温が冷え込んでいる時
 ・水が入ってしまっていたり、結露してしまっていたりしている場合
  で、呼吸をしたり、パージを押したりした時
 ・通常のダウンストリームタイプで金属の低圧室
 ・短時間にバフバフと吸い込んだ時

 などです。
 
 ありがちなケースその1は、冬の器材チェックです。

 どうしても、器材のチェックを夏同様にしてしまい、
 しかも、ケース内が濡れていて、、、
 潜水前に凍結してしまいます。。。。。

 チェック時の凍結防止策は、
 ・前日までに、お部屋でレギュレーターを乾かしておく
 ・タオルに包んで、急激な温度変化を避ける(結露防止)
 ・雪の上にレギュレーターを置かない
 ・タンクに接続したら、雪の上にぶら下げて置かない
 ・何度もシュッシュとパージを押さない
 ・パージは軽く押す程度で
 ・呼吸は少し吸う
 ・神経質になることもないですが、極力セカンドの外に吐く
 ・クーラーボックスにお湯を用意する
 ・フローしたら、タンクバルブを閉めてお湯につける
 ・できるだけ、暖かい室内でチェックを済ませる
 ・定期的なメインテナンスを行う

 
 続いて、水中でのフリーフローですが、
 凍ってしまう理由は、呼気による結露です。
 
 潜水中は、何かと海水がケース内に入り込んできたり、
 湿度の高い呼気が結露し、
 デマンドレバーやその付け根などに付着します。

 それが凍結を始め、デマンドレバーと、
 低圧弁が通常通り機能しなくなります。

 それにより、
 最初は少し「スゥ〜」と漏れた音がしてきて、
 次に吸うと「シューっ!」と大きい音になり、、
 続いて吸うと「ぼごぼごぼごっ」っと大きな漏れに。。。

 幸い、ダウンストリームですから、
 呼吸ができなくなることはありません。
 ですが、空気残量はあっという間に消費されます。

 しかも、後述するファーストステージの凍結にもつながり、
 タンクバルブ、タンクのシリンダーもガチガチに。
 
 ただ、積丹の最近の水温では、
 潜水中にレギュレーターが凍結したことは
 ほとんどありません。

 排気中に息でケース内が温められることも一つの理由です。

 最近の積丹での水温は6度〜7度です。
 もちろん、凍結リスクは無いわけではないです。
 ですが、よほどバフバフ吸わない限り、そこまで至りません。

 寒冷地仕様ではない、レギュレーターで、
 バフバフ吸いながら作業をしていた時、
 レギュレーターが凍結した温度は5度でした。

 もちろん、これは、経験則的なお話ですから、
 確実なこととは言えませんけど。

 20年前に、羅臼で潜った時は、
 20mで凍結し、一人で垂直浮上。

 水面に到達した時は、残圧0でしたw

 潜水中の凍結防止と対策は、
 ・できるだけ、ゆっくり呼吸する
 ・そのためにも、保温対策はしっかりと行う
 ※寒いと呼吸が多くなり、また窒素を吸収しやすくもなる
 ・吐く方を特にゆっくりと行う
 ・凍結を前提に、その行動距離、時間、ガス量を選択する
 ・寒冷地仕様のセカンドステージを選ぶ

 
乾燥させて凍結させたが、機能していた
 
 セカンドステージは、室内でテストをした時、
 乾燥した状態でデマンドレバーを押し続けた場合、
 かなり冷えて周りの空気が結露を開始するまで凍結しませんでした。
 
 そのうち、ファーストステージが凍結し、結果フリーフローしました。

 ですが、セカンドステージ内が、完全に乾いた状態で、
 潜水することは基本的にありません。

 従って、寒冷地仕様など、構造的に凍結しずらいものを選ぶことが、
 リスクを軽減し、安心できるでしょう。


・フルフェイスマスクの場合
フルフェイスマスク

 水に浸かる前に、顔に装着しなければなりませんので、
 どうしても、外気が寒い水面で呼吸しなければなりません。

 ですが、外気を呼吸できるバルブが付いていれば、それを開き、
 潜水する前までは、そちらで呼吸します。

 潜水時には必ず閉めてください。

 なお、雪の上に置いて、マスク内に雪が入ってしまうことは
 避けるように気をつけなければなりません。


・ファーストステージの凍結とは?
バランスダイアフラムの凍結

 前述のスプリングチャンバーが、
 圧縮空気の断熱膨張により冷え、
 凍結により正常な動きができなくなると発生します。

 流体の温度の伝導は、対流によるものですが、
 金属の場合は、冷えたところから広がっていきます。

 一番冷える、高圧室部分では、
 一部とはいえマイナス57度になることもある、とのこと。

 ダイアフラムタイプは、ゴム製の中圧ダイアフラムで、
 中圧チャンバーとスプリングチャンバーを隔てていますから、
 そのゴムで若干絶縁できると思っていましたが、

 実験してみると、例外なく凍結しました。

 バランスピストンタイプは、そのスプリングチャンバーの中を、
 空気が通るピストン管が貫通しているため、
 昔は高い割合で、凍結を起こしていました。
 
 ですが、最近の耐熱処理されたパーツにびっくりです。
 意外と凍りづらかったです。
 でも、最終的には、凍りました。

 ただ、この室内での実験は、
 パージボタンを押しっぱなしで行ったので、
 実際の潜水では、セカンドの凍結が起こった場合に該当します。

 通常の呼吸では、長い潜水などで、かなり冷えた時に
 凍結する恐れが考えられます。

 いずれにしても、ファーストステージも、
 寒冷地仕様がオススメです。


・タンクからの凍結
凍結実験中、タンクシリンダーも凍結した

 夏でも、タンクのバルブを開いて、
 急速に圧力を抜くと、
 バルブは凍結します。

 その結果、バルブの開閉は行えなくなります。
 また、無理に回すと、ステムという軸が折れてしまいます。

 レギュレーターの凍結によるフリーフローが発生した場合、
 速やかにエキジットし、早いうちにバルブを閉じなければなりません。

 もう一つの問題は、空気です。
 基本的に、相当、乾燥させた空気ではありますが、
 第二回の投稿でも書いたように「ドレン」が混入していたら。。

 もし、充填時にドレン排出手順に誤りがあれば、
 タンクの中には水分が入り込みます。

 それが凍ると、ファーストステージ内の高圧チャンバーにあたり、
 高圧弁が閉じないことも考えられます。

 コールドウォーターダイビングは、
 空気の充填から、正しく行わなければならないのです。


・寒冷地仕様とは?
ドライチャンバー

 レギュレーターは、10度を境にし、
 通常仕様と寒冷地仕様に分けられています。


通常のAPEKS XTX20


使用温度は10℃以上と表示されている

寒冷地アップグレード

 寒冷地仕様は、
 ・ファーストステージ
  ・耐熱素材が使われている 
  ・熱交換しやすい構造になっている
  ・スプリングチャンバーにシリコンオイルを入れるものもある
  ・スプリングチャンバーに水が入らなくても水圧調整できるものもある
 ・セカンドステージ
  ・熱交換しやすい構造になっている
  ・デマンドレバーなど、凍結しないようにコーティングされている
  
 メーカーによっては、

  4度まで対応(Bism)や、2度以下でも凍結しなかった(SCUBAPRO)

 など、様々なグレードが存在しています。


中圧スイベルは機能しなくなるから注意

 私も、様々なレギュレーターを、
 寒冷地で使用してきました。

 どのメーカーにも、安全設計思想があり、
 また、その考え方も違いがありますから、
 一概にどれがいい?とは言えません。

 ただ、ファーストステージに関しては、
 少し大きめですが、ドライチャンバーシール機構装備の
 バランスダイアフラムタイプが、好きです。

 それは、呼吸の流量確保、レスポンスの面、
 そして、ボディ凍結の場合でも、スプリングチャンバーが
 正常に機能していたからです。(下の写真)


大切な部分は機能している

 セカンドステージは、
 一番上の写真にあるグラシアが好きですが、
 バランスタイプのカウンターバランスシリンダー内に
 なんらかの異常があった場合(ほとんどないでしょうけど)、、、

 なので、最近は、ダイブウエイズのSA-4AFN(最新機)
 が、お気に入りです。


ダイブウエイズは国産である

 ヴェンチュリー効果を止める方向で自然な呼吸感、
 前述のファーストステージだと、バネ圧+環境圧+αと、
 水深が深くなるごとに中圧が増加するので(オーバーバランスダイアフラム)
 基本バランスタイプのセカンドステージがそれに対応するのですが、
 SA-4AFNは、バランスタイプではなくとも、
 7〜13bar(ゲージ圧/水面)でもフリーフローしない。
 ということは、オーバーバランスダイアフラムでも対応できる。
 また、集熱効率の良い素材をセカンドケースに入れ、
 呼気による凍結防止、喉の渇き防止を行っています。


デマンドレバーの奥が集熱板

 と、作り手側のノウハウと、
 使い手側のノウハウをもって、
 初めて、レギュレーターという生命維持装置を

 皆さまへご提供できるのかな。

 なんて思っています。


 本当は、まだまだありますが、
 今回だけでも、相当長くなってしまいましたから、
 レギュレーターに関してはここまで。

 あとは、ポセイドンに直接いらしてください♪


 次回は、コールドウォーターダイビングの第4回目。
 最終回です。