SubArctic Diving 2016 "フクロノリゴリー 積丹1"


 ゴッコ(ホテイウオ)の子供は、過去から知っていたが、
 ゴリーという名の存在は初耳だった。

 しかも、フクロノリに乗っている”ゴリー”

 ヨッチこと、ポセイドンのインストラクターで
 チーフガイドの平尾義人が、
 「フクロ乗りゴリー」の伝説を語ったのは、

 2015年3月19日

 のことだった。


ゴッコの子供

 2016年3月4日
 北海道積丹町美国、茶津海岸
 天候:晴れ
 海象:ややうねりあり
 水温:6℃

 彼の言う伝説
 「フクロ乗りゴリー」
 を追い求め、平日ながら、海へ来ていた。

 本当に、フクロノリに乗るゴリーは、現れるのだろうか?

 抑えきれない高鳴る鼓動を
 耳の裏側で感じつつ、
 雪深いエントリー口を漕ぐように歩く。

 ひょっとして、歩く辛さで息が上がっているのかもしれない?
 そう自分に言い聞かせながら、ゴリーを追い求め、
 冷たい水中へGO! DOWN!


いざなうように泳ぐヨッチ

 あんなに、夏〜秋に潜っていたのに。
 季節が変わると、まったく違う風景。
 もちろん、生きるものが、ことごとく違う。

 岩には、これから伸びるであろう海藻が、
 これから生えてきそうな髪の毛のようにも見える。
 発毛効果はリアップだけなのだが。。

 
 お陰で、頭の中はリアップでいっぱいだった。
 もちろん、自分自身危うくなりつつあるのも、
 そういう気持ちにする一端なのだろう。

 あぁ、髪の毛。
 
 髪の毛。

 髪の毛。

 長い友、だったはずなのに。。。

 と、考え込みながら泳いでいると、
 海坊主のような、
 ぬるりとした、なにかが、岩陰にうごめく!

水蛸だったぁ〜汗

おでんに見えてくる。

 そう、冬の海の主、水蛸だった。
 しかも、少しご機嫌斜め。

 うまそうだ。

 もう、おでんにしか見えない。
 ちび太のおでん

 む?

 ハタ坊、いや、ヨッチはどこだ?

 潜水して15分。もうはぐれてしまった。
 しぇ〜っ!
 仕方がない。ソロダイビングで行こう。

 そのまま、うねりが当たり、
 ホワイトゾーンになっている浅瀬を抜け、
 右水路を抜ける。

 予定していた水深10m
 コースも予定通り。
 完全に、おいてけぼりだ。

 ふと横を見ると、
 ヌッチ、いや、ヨッチだ。
 今までいましたよ!くらいの勢いだ。

 やつの常套手段である。
 ちぃ〜

 だが、正直、ソロダイビングは少し寂しいので、
 内心、ホッとしていた。

 で、なにやら
 「こっちへ来い!」
 と、言っている。上司に向かって。

 こんのぉ!
 プンスカプンスカ!
 

 見てみると、
 岩の上に、10個体くらいの
 ゴッコ(ホテイウオ)の子供が☆

 うわぁ〜☆☆☆

 かわいい♪

ゴッコの子供の表情☆

愛らしいね☆

 よしよし。
 でかしたヨッチ。
 
 だが、これは、伝説の、
 「フクロ乗りゴリー」ではない!
 ノーマルのかわいいゴッコだ。

 根をかわし、
 左水路へむけて、
 しんしんと、フロッグキック。

 うねりがだんだんと
 強くなってきたYO
 
スジメです

 3月の下旬、
 20日前後くらいから、
 例年であれば、エゾヒトエグサなどの
 緑藻類が繁茂する。

 今日は少しだけ、
 早い感じがする。

 褐藻類のスジメは、
 スジが通った1本だけでも、存在感がある。
 あ、スジメのスジは5本です。


 むむむ?
 くどちゃんアンテナが電波をキャッチ。

ワレカラです

この辺のはマルエラワレカラです

 ワレカラって、
 かわいいと思えばかわいく見える。
 
 だがっ
 マクロスフロンティアにでてくる、
 地球外生命体"バジュラ"っぽくもある。

 なんとも、不思議な生き物だ、なっ。

 
 と、考えていたりした、
 その時!
 
癒しの色

これが見たかった

緑に萌えています


 まだ一部ではあるが、
 ココロ、そして目が欲していた、
 この風景☆

 そう。
 緑に萌える
 積丹の海である。

 おそらく、
 3月20日(日)のファンダイビングが、
 緑に萌えさかる、旬の時期であろう。

 あなたは、もう、予約しただろうか??

 もふぇ〜☆

 
 潜水も終盤。
 ヨッチ曰く
 「今日の潜水は、最低90分です!」

 と、キッパリ言っていた。
 男らしくもあり、誇らしくもあった。

 そのうち、70分が経過している。

 そんな中、またもや、はぐれてしまった。。。
 こんのぉ〜!
 ピゴ〜っ!プンスカプンスカ!

 ふと、我に帰る。

 そうだ、フクロ乗りゴリーを追い求めていたのだった!
 忘れていたw

 しかし、頼りになるヨッチはいない。
 やつの目は、マサイの目だ。

 だが、いないものは仕方がない。
 自分で探すことにする。

 その時。
 目の前に、フクロノリの群生地帯があった。
 
 むむっ?

 フクロノリに、うごめく何かが!!
 先ずは、うねりの中、あわててシャッターを切る。
 

 ううむ、、、
 よくわからない。

 何しろ、ゴッコは3~4mmくらいの大きさ。
 あえて、もっと小さく感じるように書くと、
 0.003m〜0.004mくらいの大きさなのだ!

 こう見えても、左目は弱視。
 右は酷使のため、既に老眼+2.0なのである。
 自慢ではないが、全く見えない。

 落ち着いて、
 もう一度、
 レリー、、、ズっ!!

 
 なんか、違っタァ〜。。。
 なんか、貝だったぁ〜。。。

 ここで、またまた、
 くどちゃんアンテナが、電波をキャッチ!
 
???

????けつ?

おっヨコエビ?

むむ?

Uターンしてきたw

よいしょよいしょw

なかなかカッコイイ
 
 ワレカラといい、
 ヨコエビといい、
 なにやら、こういうの、

 嫌いでは、無いっ!

 
 潜水時間を見ると、もうすぐ80分。
 そろそろ帰らねば。。

 むむっ??
 
キリッ

 なかなかいい顔をしている。
 帰る時間だが、
 正面からも、写してやろう。

にんっ

 ぶさいくだったぁ〜w
 変顔選手権?

 少ないエアーを消費しつつ、
 変顔に吹き出している、
 その時だった!

 ふと、フクロノリを見てみると、、、
 なんと!

 波乗りジョニー!
 いや、ゴリーだ!
 フクロ乗りゴリー!!
 
フクロノリにかくれるゴリー(ゴッコw)
自分の可愛い角度を知っているゴリー

上目遣いゴリー

見つめるゴリー

 ゴリーはいた!
 ゴリーは伝説ではなかった!
 ゴリーは実在したのだ!

 しかも、探しやすく、
 見つけやすいところに、
 ゴリーは生きていたのだ!

 ちょっと古いが、
 ドキがムネムネしながら、
 シャッターを切る。

 しかし、TIME UP!

 90分になったので、エギジットしよう。

 それにしても、
 ヨッチの姿が見えない。
 
 ま、いいや。

 と、雪を漕ぎながら車へ戻ると、

 「おつかれさまです。」

 何食わぬ顔をした
 ヨッチがいるでは無いか??

 「あ、自分、エアがなくなったので、75分で上がりましたw」

 こぉんのぉぉっ!!
 プンスカプンスカ!!


 だが、満足だった。
 フクロ乗りゴリーに出逢えたのだから。
 少し、白波が立ち始めた海を背にし、
 札幌へ戻るのだった。。


 追伸、
 帰りに、余市ガーデンハウスにて、
 ランチ名物「まんぷくちらし」を食べる。


 精算時、「おれ2000円出しちゃるから、残り払いなよ。」
 と、野口さん2枚を出した瞬間、
 「1800円で〜す」

 なんか、結果的におごってしまった。
 なんだか、なんだかなぁ〜っ もうっ
 ぷんすかぷんすか。


 と、いうことで、
 シリーズ「サブアークティックダイビング」
 7回目の投稿は、積丹でのフクロ乗りゴリーの巻でした。
 

 ゴリーは、ゴッコの子供です。
 フクロノリに乗っかっている姿は、
 わりとよく見られます(笑)

 ただ、可愛いんです☆
 みなさん、ぜひ見に来てください☆

 3月20日(日)のファンダイビングは、
 おそらく、緑に萌える世界で、
 ゴリーに出会えるかも知れませんよ☆
 

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