2015年7月10日金曜日

2015 スノーケリング実習「海洋生物学」


 7月9日 積丹町美国町茶津海岸 天候は快晴 波は無し
 水温も19度と、ウエットスーツでも快適な1日となりました。

 水中も夏模様。
 夏にかけて繁茂する「エゾノネジモク」が、
 ゆらゆらと、水面で揺れていました。

 この日は、私と夏海、そして海洋技術部の氏家くんの母校である、
 札幌科学技術専門学校 海洋生物学科(旧水産増殖学科)1年の、
 スノーケリング&潮間帯観察実習です。



 時間講師として、たしか8年か9年くらいになったような(笑)

 海洋生物学科では、基本的に水産系の教科が多く、
 水産海洋学を学ぶと言っても過言ではありません。
 
 水産系の学科がある北海道の専門学校は、
 札幌科学技術専門学校くらいです。

 私は、増殖工学という枠内で、
 潜水士の内容を1年間、講義させていただいております。

 他にはフィールド実習として、今回のスノーケリング実習や、
 2年生は簡便ではありますが乗船調査実習、
 希望者のみスクーバダイビング合宿を実施しております。
 
 スクーバはなぜ希望者のみなのか?
 それは、禁忌事項を考えると、全員平等に実施できるものではない為、
 あくまでも、希望者の学外実習という位置付けにしております。

 さて、今年の1年生は、24名。
 少数対応の専門学校とはいえ、結構なヴォリュームですね。


 今回の実習目的は、
 スノーケリングで潮間帯の生物を直接観察する

 目標は、
 ・安全にスノーケリングができること
 ・スレートに潮間帯の情報を記入したり、スケッチすること

 前回のブログエントリーでも書きましたが、
 スノーケリングの利便性の裏には、リスクもあるので、
 初めは、スノーケリング技術のトレーニングを行い、
 慣れてきたら、潮間帯の観察をバディで行うという流れです。


 ブリーフィングを済ませ、お昼ご飯です。
 この実習は学校からお弁当が出ます。
 
 学生は一人1000円まで選べるそうで、
 学生らしく、そのヴォリュームの話題で持ちきりです。

 食べ物の話題で盛り上がる姿。
 純粋というか、正直、可愛くてしかたがありません(笑)

 もちろん、講師の私達にもお弁当があたります。
 ヴォリュームがありすぎて。。
 ザンギでご飯が圧縮されていて、押し寿司状態(笑)

 残してしまいましたが、ごちそうさまでした!


 さて、実習のお話です。
 スノーケリングで、潮間帯を観察するのですが、
 1年生は、難しいお勉強はこれから。

 私の役目は、海洋生物学科の学生に対し、
 「海にふれあってもらうこと」
 「海の世界に興味を持ってもらうこと」
 なのです。難しいお話は、他の先生方にバトンタッチです。

 なので、サンプル採取や、ドット画などはこれからですから、
 まずは、興味を持って、思い思いに観察し、
 自由にスケッチすることに意義があります。


 新人の佐藤夏海も、
 先日無事にNAUIインストラクターの仲間入りを果たし、
 昨年まで学生だった学校に対し、指導員として講習を行いました。

 学科主任の先生も、とても嬉しそうでした(涙)

 と、いうことで、
 まずは、スノーケリングのトレーニングからです。
 天候も味方をしてくれたのか、とても水中は快適!
 

 歩き方、立ち上がり方、スノーケルクリア、マスククリア、
 足の痙攣の対処、フラッターキックを行い、泳ぐ練習を
 12名ずつの2班を、私と夏海で分担。

 インストラクターとはいえ、夏海としては、初めてのこの実習。
 私が説明して練習している横でその内容を、
 一生懸命つられながら実施していることが感じられました。

 なんだか、かわいいですね。

 そして、学生は、とても楽しそう!
 私も、とっても嬉しいです☆

 こんなこと言ってしまうと、なんだかなぁ
 って、感じですが、夏海も学生たちも、
 私とは、ちょうど親子くらいの年齢差。

 人間、丸くなるのは、体だけでは無いのね(笑)



 慣れてきたところで、
 いよいよ、湾から出て、いろいろ観察です!
 積丹の海は「夏景色」

 海草のスガモも、ゆらゆらしています。
 褐藻類のエゾノネジモクが欝蒼と生い茂っています。

 学生たちは、つい先日「ガラモ場」について習ったそうです。
 実際の姿を、直接観察できて、良かったですね!



 スレートに、思い思いにスケッチや情報を記入した後、
 やっぱり「素潜り」で、楽しく遊んでいました。

 私は特に何も話していませんが、
 きちんとバディ、または友達同士で、
 「耳抜きしないとだめだぞ」とか、
 「鼻をつまんで、ふんってするの。」
 「水中で?」
 「そう、水中で。」
 なんて、やりとりをしているわけです。

 とても楽しかったのか、
 「めっちゃ気持ちかったので、スクーバ申し込み、今日帰りに行きます!」
 と、いう子も!

 本当に、海って、いいですよね!!


 と、いうことで、
 スノーケリング&潮間帯観察実習は、
 安全に実施でき、無事終了!


 翌日の7月10日
 納豆の日ですね。

 この日の授業は、そのスレートに書いた情報をもとに、
 紙に清書し、そのあと図鑑と照らし合わせました。




 みなさん、とても良くできています!
 特徴を捉えていますね☆☆☆

 興味を持って、自主的に、いろいろなことを学ぶ。
 これが一番大切なんですね。

 これから、生物の細かい特徴や違い→種の同定へつながります。
 スケッチ→ドット画
 スケッチ→カメラ撮影→資料作成(伝えたいことを撮影)
 海が楽しい→新たな分野、就職先の検討

 などなど、これからの学生生活と社会生活の扉を、
 少しでもひらいてあげられたかな?
 
 潜水士のお勉強も、少しは興味出てきたかな?(笑)


 スノーケリングは、
 社会体育など、体育としての分野
 海洋生物学など、科学としての分野
 環境教育としての分野などなど、非常に幅広いです。

 私どもも、さらに、様々な分野の入り口をご案内できるように、
 引き続き努めてまいりたいと、改めて思いました。

2015 スノーケリング実習「体育学」


 気軽に楽しめるアクティビティ「スノーケリング」

 沖縄県警の平成26年度水難事故統計によると、
 観光客の水難事故件数26件中12件という46%がスノーケリングで、
 そのうち67%の8件が死亡しています。
 
 その気軽さゆえ、事故に直面するケースも少なくないと云われているのです。
 

 私たち、ダイビング指導者として、
 また、道具を普及、販売する立場として、
 多くの方に、道具の正しい使い方を理解していただくことと、
 安全に楽しめる技術、環境評価の指導を行うことは責務です。



 北海道大学 教育学部にて、
 体育の授業に「スノーケリング」を取り入れていただいて、
 今年で5年目となりますが、

 2011年度 60名
 2012年度 80名
 2013年度 80名
 2014年度 120名
 2015年度 190名

 と、年々参加人数が増えてきております。



 先に述べましたように、スノーケリングは気軽さゆえ、
 重大なインシデント、さらにアクシデントまで至ることがあります。
 
 ですが、

  1.社会体育として、スノーケリングを生涯スポーツに位置付ける
  2.マリンレジャーとしてのニーズ
  3.水泳が苦手な方への導入
  4.海洋生物学として、潮間帯などの観察手法

 など、その有用性、需要の高さも認められているため、
 年々、参加学生が増えているのだろうと思います。

 北海道大学 教育学部では、厚東先生のもと、
 上記の1〜4の項目に主眼を置き、体育の授業として、

 ・海やプールなどの水に触れ合う機会を作る。
 ・水泳が苦手な学生にも水に触れ合う機会を作る。
 ・その手法としてスノーケリングを導入し、
 ・インシデント、アクシデントを防止する技術を身につけ、
 ・社会へ出たあとも、知人に対し、正しい導入や指導を行えるようになる。

 ということを目的として活動しています。

 授業では、プールにて「フィンスイミング」を基礎から4コマ、
 合計6時間の授業となるわけです。

 スノーケルクリア、マスククリア、足の痙攣の対応など、
 基本的な技術のほか、
 
 ・バディ単位での協力
 ・フラッターキック
 ・バックキック
 ・サイドキック
 ・ドルフィンキック

 を、スモールステップで、かつ、反復トレーニングを行っています。

 プール授業が終われば、北海道積丹の海で、臨海学校となります。
 1泊2日の日程では、先ずは身につけた技術を使って楽しむこと、
 そして、初めての方への「指導」を実践します。


 そのほか、ペットボトルを利用した救助練習体験や、
 小樽ライフセービングクラブさんのご協力をいただき、ライフセービング体験を行っています。


 とても有意義な授業です。

 時間数的にも基礎レッスンに余裕があるため、
 いろいろ「コツ」を伝えることもできます。

 例えば、フラッターキックでも、

 「あまり大きく足を広げるとブレーキになってしまうため、速く泳ぐ時と、ゆっくり泳ぐ時の足の使い方は違います。泳ぎ始めはトルクが欲しいのでしっかりと大きくフィンキックを行い、スピードが安定してきたら、フィンの振り幅のストロークを小さめにし、アップキックにも意識をすると、スピードが伸びます。自転車や車のミッション切り替えと一緒です」
 
 と、いう話もできますし、私としても楽しいです。

 ですが、、、

 プールは温水ではありませんので、、、
 天気が悪い時は、、、キツイです(笑)

 2015年度は、現在プール2回目を終了。
 次回は3回目。

 サイドキックやドルフィンキック、
 それと、サーキットトレーニングです。

 4回目はバディの救助です。

 また後日、続きをご報告いたします。