2015 スノーケリング実習「体育学」


 気軽に楽しめるアクティビティ「スノーケリング」

 沖縄県警の平成26年度水難事故統計によると、
 観光客の水難事故件数26件中12件という46%がスノーケリングで、
 そのうち67%の8件が死亡しています。
 
 その気軽さゆえ、事故に直面するケースも少なくないと云われているのです。
 

 私たち、ダイビング指導者として、
 また、道具を普及、販売する立場として、
 多くの方に、道具の正しい使い方を理解していただくことと、
 安全に楽しめる技術、環境評価の指導を行うことは責務です。



 北海道大学 教育学部にて、
 体育の授業に「スノーケリング」を取り入れていただいて、
 今年で5年目となりますが、

 2011年度 60名
 2012年度 80名
 2013年度 80名
 2014年度 120名
 2015年度 190名

 と、年々参加人数が増えてきております。



 先に述べましたように、スノーケリングは気軽さゆえ、
 重大なインシデント、さらにアクシデントまで至ることがあります。
 
 ですが、

  1.社会体育として、スノーケリングを生涯スポーツに位置付ける
  2.マリンレジャーとしてのニーズ
  3.水泳が苦手な方への導入
  4.海洋生物学として、潮間帯などの観察手法

 など、その有用性、需要の高さも認められているため、
 年々、参加学生が増えているのだろうと思います。

 北海道大学 教育学部では、厚東先生のもと、
 上記の1〜4の項目に主眼を置き、体育の授業として、

 ・海やプールなどの水に触れ合う機会を作る。
 ・水泳が苦手な学生にも水に触れ合う機会を作る。
 ・その手法としてスノーケリングを導入し、
 ・インシデント、アクシデントを防止する技術を身につけ、
 ・社会へ出たあとも、知人に対し、正しい導入や指導を行えるようになる。

 ということを目的として活動しています。

 授業では、プールにて「フィンスイミング」を基礎から4コマ、
 合計6時間の授業となるわけです。

 スノーケルクリア、マスククリア、足の痙攣の対応など、
 基本的な技術のほか、
 
 ・バディ単位での協力
 ・フラッターキック
 ・バックキック
 ・サイドキック
 ・ドルフィンキック

 を、スモールステップで、かつ、反復トレーニングを行っています。

 プール授業が終われば、北海道積丹の海で、臨海学校となります。
 1泊2日の日程では、先ずは身につけた技術を使って楽しむこと、
 そして、初めての方への「指導」を実践します。


 そのほか、ペットボトルを利用した救助練習体験や、
 小樽ライフセービングクラブさんのご協力をいただき、ライフセービング体験を行っています。


 とても有意義な授業です。

 時間数的にも基礎レッスンに余裕があるため、
 いろいろ「コツ」を伝えることもできます。

 例えば、フラッターキックでも、

 「あまり大きく足を広げるとブレーキになってしまうため、速く泳ぐ時と、ゆっくり泳ぐ時の足の使い方は違います。泳ぎ始めはトルクが欲しいのでしっかりと大きくフィンキックを行い、スピードが安定してきたら、フィンの振り幅のストロークを小さめにし、アップキックにも意識をすると、スピードが伸びます。自転車や車のミッション切り替えと一緒です」
 
 と、いう話もできますし、私としても楽しいです。

 ですが、、、

 プールは温水ではありませんので、、、
 天気が悪い時は、、、キツイです(笑)

 2015年度は、現在プール2回目を終了。
 次回は3回目。

 サイドキックやドルフィンキック、
 それと、サーキットトレーニングです。

 4回目はバディの救助です。

 また後日、続きをご報告いたします。

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